「魁!!クロマティ高校」の評価・感想まとめ

魁!!クロマティ高校第1巻の表紙

ぽんこツ

レビュー(評価・感想)に一気に飛びたい方はここからジャンプ!

基本データまとめ・無料で読む方法は?

この項目では本作品の基本情報と無料で読む方法についてまとめています。

タイトル

魁!!クロマティ高校(さきがけ!!クロマティこうこう)

通称“クロ高”。

舞台が日本一のワルが集まる高校という設定だったので黒(くろ)という文字が入っていた方が悪そうと言う考えから付けられた模様(1巻カバーより)。

このタイトルが原因でプロ野球選手の「ウォーレン・クロマティ」氏に訴訟を起こされたことがあります。詳しくはこちらで。

作者

野中英次(のなかえいじ)

ぽんこツ

「SUPER BASEBALL CLUB」は作者初の単行本で野球漫画です。希少な作品らしくamazonではプレミアが付いています。

「だぶるじぇい」「魁!!クロマティ高校 職員室」は原作のみ担当。「メカ沢くん」と「クロマティ高校 職員室」は本作品のスピンオフとなっています(詳細はスピンオフの項目にて)。

掲載誌

週刊少年マガジン(2000年34号 - 2006年24号)

巻数

全17巻

あらすじ・概要

脱力系ギャグの金字塔!普通に暮らしていた優等生・神山高志は、なんの因果か日本一の不良校・クロマティ高校に入学してしまった。しかし、そこは「どこが不良(ワル)?っていうか何?」という高校生の巣窟だった!

引用:講談社コミックプラス

不良が集まる悪の巣窟「クロマティ高校」に成績優秀で真面目な主人公「神山高志」が入学してしまうことから始まるギャグ漫画です。基本的には一話完結型で、主人公に限らず様々な生徒の視点から高校生の日常が描かれます。

一応現実世界を舞台にしていますが斜め上のオチが多く、そのオチをリセットせず話をまたいで引っ張るため段々と現実離れした設定になっていく傾向にあります。

スピンオフ

この作品には4本のスピンオフが出ています。

「メカ沢くん」は本編に登場する人気キャラ「メカ沢」が主人公のスピンオフです。子供向けの内容になっているのが特徴で「ダイナミック太郎」さんが描きコミックボンボンで連載されました。

「メカざわくん」はメカ沢が主人公のスピンオフという点は同じですが漫画ではなく絵本となっています。「メカざわくんdeus 〜メカざわくんとベータくん〜」はその第二弾となっており弟のβも登場するのが特徴です。

「魁!!クロマティ高校 職員室」はクロ高に新しく転入した先生を主人公に描かれた続編スピンオフです。原作は本編同様「野中英次」さんですが作画は「井野壱番」という別の方が担当しています。

関連書籍

この作品には小説が1点、ファンブックが1点出ています。

「魁!!クロマティ高校 〜それから〜」はクロ高キャラのその後が描かれたノベライズです。

「クロマティ高校入学案内」はキャラや舞台の設定資料、「課長バカ一代」との関係などの裏話や作者のロングインタビューなどが収録されているファンブックです。初版にはメカ沢・βの携帯ストラップが付属しています。

限定版・新装版などはあるか

この作品には特典付きの限定版とコンビニコミック版が出ています。

3巻限定版には「メカ沢携帯ストラップ」、4巻限定版には「フレディの男気バンダナ」が付属。8巻限定版には「男気!! CD-ROM」2枚付いており、カバーがゴールドになっています(通常版はシルバー)。

試し読みや無料連載を行っているか

マガポケ

講談社コミックプラス

amazonなか見!検索

マガポケではなんと第1巻(1~23話まで)が丸ごと無料公開されています。

講談社コミックプラスとamazonでは各巻の冒頭(10~30ページ程度)が無料公開されています。

アニメや実写の原作になっているか?

この作品はアニメ化・実写化ともにしています。

アニメ「魁!!クロマティ高校」

制作は「Production I.G」。神山高志役に「櫻井孝宏」さん、林田慎二郎役に「鈴木琢磨」さんがキャスティングされ、2003年10月 ~ 3月まで放送されました(全26話)。

アニメ版クロマティ高校のDVD表紙

アニメ「魁!!クロマティ高校」DVD|出典:amazon

実写映画「魁!!クロマティ高校」

2005年7月に公開されました。神山高志役に「須賀貴匡」さん、林田慎二郎役に「虎牙光揮」さんがキャスティングされています。

実写映画版クロマティ高校のDVD表紙

実写映画「魁!!クロマティ高校」DVD|出典:amazon

公式サイト

「クロマティ高校 訴訟」とは?

クロマティ高校の検索候補

「魁!!クロマティ高校」とGoogleに打ち込むと、関連キーワード(検索候補)の中に恐らく「訴訟」という単語が並ぶと思います。

なかなか物騒な単語ですが気になる方も多いと思いますので、この項目では簡単にですが本作品と訴訟についての関係について紹介します。

映画「魁!!クロマティ高校」が「ウォーレン・クロマティ」氏に訴えられるまでの経緯

「魁!!クロマティ高校」のタイトルはプロ野球選手「ウォーレン・クロマティ」選手がネタ元となっています。このタイトルが原因となり実写映画を公開する際にクロマティ氏から公開差し止め要求が申し立てられてしまいました。

クロマティ氏が自分の名前を使った漫画があることを知ったのは申し立てを行った年の約3年前。不良が集まった高校を舞台にしている内容を見てクロマティ氏は激怒しました。その後講談社に『勝手に名前を使うな』という内容証明を送りましたが、講談社からクロマティ氏が納得する返答は得られず。ただ講談社側は返答後にクロマティ氏からリアクションがなかったためこの問題は解決しているものと認識しており、この認識のズレが原因で映画公開の際にクロマティ氏の怒りが再燃し差し止め要求の提訴という事態が起こってしまったようです。

差し止め要求に関しては映画の冒頭に『この映画に登場する人名、学校名等はすべて架空のものであり、実在する人名、団体名とは一切関係ありません』という字幕スーパーを入れることで和解。しかしクロマティ氏の怒りはこれだけでは収まらず、今後正式に民事訴訟を起こすことを主張しました。

ぽんこツ

主張後に実際に民事訴訟を起こしたかなどの詳細は不明です。

ちなみにクロマティ氏は同じく作中で高校名として名前を使われた「バース」「デストラーデ」氏にも共闘を持ちかけたようですが、あまり相手にされなかったようです。

レビュー(評価・感想)

この項目では評価・感想をレビューボックスに沿ってまとめています。

魁!!クロマティ高校の5段階評価
面白さ
(4.5)
絵の上手さ
(3.5)
健全さ
(4.5)
爆笑
(4.5)
キャラクター
(4.0)
おすすめ
(3.5)

面白さ

波はありますがかなり面白かったです。

特に序盤はギャグにキレがあってかなり笑わせてもらいました。車に弱い番長「竹之内」登場回はかなり好きです。

巻数が進むと長編が始まることがあるのですが、これは正直当たり外れがありました。「林田」が主人公の猿の惑星編は意外と楽しめたのですが、相撲部が中心となっていた相撲編はちょっとイマイチだった印象です。

ぽんこツ

真面目で優等生という設定で始まった主人公の「神山」が徐々にクロ高に染まっていく様は笑えました。

絵の上手さ

独特の画風ですが読みやすいです。

劇画調の絵は「池上遼一」さんの絵柄のパロディです。これは作者「野中英次」さんの作品共通の特徴となっています。

ほとんど顔のアップで話が進みますが会話劇で笑わせてくるタイプなので全く気になりません。ただセリフ量が異常に多い回はチラホラ。

終盤になると白背景が広くなってきたりキャラの絵がやや手抜きになってきているように見えますが、読みにくくなるわけではありません。

健全さ

下ネタはほとんど無し。お色気描写は完全に皆無です。

不良高校を舞台にしているにもかかわらず下ネタはかなり少なく下品な要素は驚くほどありません。お色気描写に至ってはそもそも女性がめったに登場しない(極稀にモブで出てくる程度)ので存在しません。

ぽんこツ

それでも一応クロマティ高校は共学という設定らしいです(なぜか小説版では男子校設定)。

流石に暴力描写は登場しますが、ほぼツッコミで使われるだけなのでギャグ漫画の中ではかなり健全な方の作品だと思います。

爆笑

一般社会で感じるあるあるとなんでもありなオチが同居しています。

絶妙なラインを突いてくる心理的なあるあるが多く共感性をくすぐられてクスッとくるシーンが多かったです。それらについて分かるとうなずく不良たちの姿もシュールで笑えました。

また淡々とした会話から進んだ話が予想外のオチで終わって思わず吹き出してしまうこともあり、脱力系の笑いと勢いのある笑い両方楽しめました。

ぽんこツ

肉の食べ方で人の本性を見る北斗軍団の焼き肉回はかなり好きです。

キャラクター

見た目・中身ともに濃いキャラクターが多く登場します。

どう見ても某有名歌手にしか見えない「フレディ」、手抜きデザインのドラム缶型ロボット「メカ沢」、ただの「ゴリラ」など出オチもいいところなキャラが多いのですが、そういったキャラが単発ネタで終わらず複数話に登場。時にストーリーを引っ張ったりすることもあるのが本作品の大きな特徴です。

またお笑いに五月蝿い「山口ノボル」やネット番長こと「藤本貴一」など中身も強烈なキャラが多く登場するため、キャラに関してはかなり記憶に残る作品でした。

ぽんこツ

学生服姿にKISSのメイクをしたキャラが“四天王なのに五人いる”という字面とともに登場するダブルインパクト。

おすすめ

ギャグにクセが強く面白さにも波があるため安易には勧めづらいです。

週刊少年マガジンで約6年連載と多くの人に支持されていた事は間違いない作品ですが、読んでみると意外と人を選ぶタイプのギャグが多いように感じます。

回によってページ数にある程度増減があるのですが、短いページの回はオチがシュール過ぎて「え、これで終わり?」と感じてしまうことが稀にありました。高校での日常を描いた回は面白さにそれなりに安定感がありましたが、長編は全体的に微妙な回が続いてしまう印象です。

終盤は週刊連載なこともあってか流石に失速してしまう傾向にあり、その点も考慮すると全巻を手放しでは勧めづらいかも。

ただそれでもギャグ漫画の中でも名作と数えられる作品の一つであることは間違いありません。20年近く前の作品ですが(!)ある程度年代を越えた面白さがあると信じているので、有名作の中でもシュールで脱力系のギャグを求めている方にオススメです。

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同作者

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